第10部 クラブ国際大会の拡がり
4.サントスが世界一を連覇
(1)第8回ヨーロッパ・チャンピオンズ・カップ(1962‐63シーズン)
◆ACミランがヨーロッパ初制覇
スペインにはじまり、ポルトガルに引き継がれたヨーロッパチャンピオンの座は、ヨーロッパ3連覇をねらうベンフィカを倒したACミランに受け継がれました。8大会目にしてイタリアにたどり着いたことになります。
予備予戦 (左側が勝者)
ACミラン(イタリア)対ユニオン・ルクセンブルク(ルクセンブルク)
イプスウィッチ(イングランド)対フロリアナ(マルタ)
ガラタサライ(トルコ)対ディナモ・ブカレスト(ルーマニア)
ポロニア・ビトム(ポーランド)対パナシナイコス(ギリシャ)
CDNAソフィア(ブルガリア)対パルチザン・ベオグラード(ユーゴスラビア)
アンデルレヒト(ベルギー)対レアル・マドリード(スペイン)
スポルティング・リスボン(ポルトガル)対シェルボーン(アイルランド)
ダンディー(スコットランド)対1FCケルン(西ドイツ)
フェイエノールト(オランダ)対セルベッテ(スイス)
バシャシュ・ブタペスト(ハンガリー)対フレドリクスタット(ノルウェー)
FKオーストリア(オーストリア)対HJKヘルシンキ(フィンランド)
デュクラ・プラハ(チェコスロバキア)対フォルベルツ・ベルリン(東ドイツ)
エスビェルグFB(デンマーク)対リンフィールド(北アイルランド)
ノルチェーピング(スウェーデン)対パルチザン・チラナ(アルバニア)
◆レアル予備予戦で敗退!
1962年ワールドカップ・チリ大会の余韻がまだ残る1962年9月5日、レアルはホームのサンチャゴ・ベルナベウにアンデルレヒトを迎え3−3と引分けました。しかし9月26日アウェイ戦で0−1と敗れ、大会を去りました。アンデルレヒトのアンデル・シニバルディ監督(フランス人)による、オフサイドサイド戦術が効を奏したと伝えられます。
1回戦
予備予戦を勝ち抜いた14チームに2チーム(国名を表記)を加え、16チームで行われ、勝利チーム(左側)が準々決勝へ進みました。
ACミラン(イタリア)対イプスウィッチ 3−0、1−2
ガラタサライ対ポロニア・ビトム 4−1、0−1
アンデルレヒト対CDNAソフィア 2−2、2−0
ダンディー対スポルティング・リスボン 0−1、4−1
フェイエノールト対バシャシュ・ブタペスト 1−1、2−2、1−0
スタード・ラーンス(フランス)対FKオーストリア 2−3、5−0
デュクラ・プラハ対エスビェルグFB 0−0、5−0
ベンフィカ(ポルトガル)対ノルチェーピング 1−1、5−1
準々決勝
ACミラン対ガラタサライ 3−1、5−0
ダンディー対アンデルレヒト 4−1、2−1
フェイエノールト対スタード・ラ―ンス 1−0、1−1
ベンフィカ対デュクラ・プラハ 2−1、0−0
準決勝
ACミラン対ダンディー 5−1、0−1
ベンフィカ対フェイエノールト 0−0、3−1
決勝
ACミラン対ベンフィカ 2−1
1963年5月22日 ウエンブリー(ロンドン・イギリス)観客 45,715人
得点 ACミラン:アルタフィニ(58、69分)
ベンフィカ:エウゼビオ(19分))
監督 ACミラン:ネレオ・ロッコ
ベンフィカ:フェルナンド・リエラ (チリ人。1962年のワ―ルドカップ・チリ大会
でチリを3位に導いた)
◆ミランの英雄アルタフィニ
決勝前半19分、エウゼビオが右サイドから鮮やかに決めてベンフィカが先制し、なおも攻勢が続きます。後半、トラパットーニがエウゼビオをマークしはじめ、やっと試合は拮抗したものとなり、58分にアルタフィニが決め同点としました。この後、ベンフィカのMFマリオ・コルナが後方からACミランのビバテッリのアタックを受け転倒し負傷、動けない状態に陥りました。当時交代は認められておらず、ACミランは数的優位に立ち、69分、アルタフィニが自ら放ったシュートの跳ね返りをきっちりと決め逆転しました。
1958年ブラジルのパルメイラスからACミラン入りしたアルタフィニは、この大会最多の9試合14得点を記録しています。
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ACミラン創設100周年<1899〜1999>記念カバー
切手:ヨーロッパ初制覇時のACミランメンバー
カバー左の写真:アルタフィニの得点シーン
(1999年9月20日発行・サンマリノ) |
(2)第4回 リベルタド―レス・カップ (1963年)
◆サントスが南米2連覇
ペレとコウチ―ニョの攻撃力を備えたサントスが、ボカ・ジュニアーズ(アルゼチン)を下し、南米2連覇を達成しました。
1回戦
3グループ8チームによるリーグ戦を行い、各グループ1位チームが準決勝へ進む方式で開催されました。
グループ1: |
1位 |
ボタフォゴ(ブラジル) |
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2位 |
アリアンサ(ペルー) |
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3位 |
ミジョナリオス(コロンビア) |
グループ2: |
1位 |
ペニャロール(ウルグアイ) |
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2位 |
エベレスト(エクアドル) |
グループ3: |
1位 |
ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン) |
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2位 |
オリンピア(パラグアイ) |
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3位 |
ウニベルシダ・ド・チリ(チリ) |
準決勝
1回戦を突破した3チームに、前年チャンピオンのサントス(ブラジル)を加えて行われました。
サントス対ボタフォゴ 1−1、4−0
ボカ・ジュニアーズ対ペニャロール 2−1、1−0
決勝
第1戦 サントス対ボカ・ジュニアーズ 3−2
1963年9月3日 マラカナ(リオデジャネイロ・ブラジル) 観客 55,000人
得点 サントス:コウチーニョ(2)、リマ
ボカ・ジュニアーズ:サンフィリッポ(2)
第2戦 ボカ・ジュニアーズ対サントス 1−2
1963年9月11日 ラ・ボンボネーラ(ブエノスアイレス・アルゼンチン)観客50,000人得点 ボカ・ジュニアーズ:サンフィリッポ
サントス:コウチーニョ、ペレ
監督 サントス::ル―ラ
ボカ・ジュニアーズ:不明
第4回大会最多得点:サンフィリッポ(ボカ・ジュニアーズ)7点
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リベルタド―レス・
シリーズ
<サントス>
(2001年4月20日発行・
ブラジル) |
(3)第4回インターコンチネンタル・カップ(1963年)
◆サントス、世界も連続制覇
ペレの4得点をあげる活躍などにより、サントスはこの大会初の連覇という偉業を成し遂げ、ペニャロール(ウルグアイ)から数えると南米勢3連覇となりました。
第1戦
ACミラン対サントス対 4−2
1963年10月16日 サンシーロ(ミラノ・イタリア)観客80,000人
得点 ACミラン: トラパットーニ(4分)、アマリウト(15、65分)、モラ(80分)
サントス: ペレ(59、87分)
第2戦
サントス対ACミラン 4−2
1963年11月14日 マラカナ(リオデジャネイロ・ブラジル)観客150,000人
得点 サントス: ペレ(50、67分)、アルミール(60分)、リナ(63分)
ACミラン: アルタフィニ(12分)、モラ(17分)
第3戦(プレイオフ)
サントス対ACミラン 1−0
1963年11月16日 マラカナ(リオデジャネイロ・ブラジル)観客121,000人
得点 サントス:ダルモ(26分)
監督 サントス:ルーラ
ACミラン:カルニグリア
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南米と世界2連覇当時のサントスチーム
<図2の切手20枚フルシート所収> |
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