第7部 ワールドカップ、世紀末から新世紀へ(1998〜2010年)
2.第16回ワールドカップ・フランス大会 (1998) A
― 20世紀最後の大会 ―
◆ 本大会
本大会は1998年6月10日から同7月12日まで、33日間開催されました。開幕戦、ブラジル対スコットランドは新設された8万人収容のサン・ドニで行われました。
◇ 開催10都市とスタジアム
注) 開催都市、<試合数>、スタジアム名
◇ 大会方式
本大会出場チームが32に増えたことから、試合数が64試合(前大会は52)に増え、1次リーグを8組(A〜H)に分け、各組上位2チームが
「ラウンド16」に進む方式になりました。
◆ 1次リーグ
◇ 組分けと結果
1997年12月14日、南フランスの港町マルセイユでグループ分け抽選会が行われました。各グループの1次リーグの順位は次の通りとなりました。
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1位 |
2位 |
3位 |
4位 |
<A> |
ブラジル |
ノルウェー |
モロッコ |
スコットランド |
<B> |
イタリア |
チリ |
オーストリア |
カメルーン |
<C> |
フランス |
デンマーク |
南アフリカ |
サウジアラビア |
<D> |
ナイジェリア |
パラグアイ |
スペイン |
ブルガリア |
<E> |
オランダ |
メキシコ |
ベルギー |
韓国 |
<F> |
ドイツ |
ユーゴスラビア |
イラン |
USA |
<G> |
ルーマニア |
イングランド |
コロンビア |
チュニジア |
<H> |
アルゼンチン |
クロアチア |
ジャマイカ |
日本 |
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大会記念小型シート <H グループ>
(1998年5月30日発行・アルゼンチン) |
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<アルゼンチン対日本 1−0>
マッチデイ・カバー
(1998年6月14日付特別記念印・
トゥルーズ局フランス) |
―ちょっと寄り道―
「フランス初の円形切手」
フランス郵政は今大会の公式クーリエ(運送)を担当しましたが、記念する切手だけでなく、切手付封筒やハガキなど数々の郵趣品を取りそろえてくれました。またパリのモンパルナス駅向かいにある「郵政博物館」では、サッカーに関する国際切手展
「PHILFOOT FRANCE 98」が開催され、世界32の国からの収集品の展示で埋め尽くされていました。
今大会の記念切手で注目されたのが、フランスではじめての円形切手でした。このサッカーボールの図案は、一般のアンケートにより3案から選ばれたもので、先に紹介したブリアが担当しています。なお他の2案はいずれも下記絵ハガキと記念消印に描かれている大会マスコット“フティックス”でした。
絵ハガキ下部には小さく <C1995 ISL TM> の文字が入っています。このような表示は、1994年大会頃から郵趣品の一部に見受けられ、ISLが権利を所有し、利用を許諾していたことが分かります。
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「PHILFOOT FRANCE 98」
開催記念絵ハガキ
(1998年2月28日特別記念印付・フランス) |
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