6月7日(水)
入場券は本当にないのか?
「入場券を持っているのか! いいねぇ」
フランクフルト空港で、ドイツ人の入国管理係官に、友人がうらやまれたという。町にはイングランドのサポーターが、うろうろしているが「入場券を持っているのか?」と聞くと「ないよ」と答える。入場券が手に入らないまま、ドイツに来ているサポーターがたくさんいる。
ワールドカップの取材は、今回で10回連続だが、これまでは「切符がない」と言われていても、ほとんど現地で手に入れることができた。1998年のフランス大会のときは準決勝の切符を、地下鉄を降りて競技場に行くまでの間に、ダフ屋から定価で買うことができた。ダフ屋は売れ残ると困るから、キックオフが近づくと売値を下げる。時には定価を割ることもある。
ところが今回は、少なくとも、ドイツの試合とイングランドの試合については、入場券は、まったく手に入らないという。ドイツは地元だから、イングランドは遠征してくるサポーターが多いからである。
しかし、そのほかの1次リーグの試合の切符がないのは「異常」だ。これは2002年から切符の売り方が変わったためだろう。各国のサッカー協会やスポンサーに大量に割り当てられたものが、消化しきれないでいても、市中に出回りにくい仕組みになっているからである。切符は余っているはずだ。それが、今後、どういいう形で出回ってくるのか。あるいは、姿をけしたまま売り切れなのに空席があるという状況になるのか。注目してみたいと思っている。
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