6月5日(月)
マルタとの強化試合に意義はあった
ドイツへ向かう機中で、前夜、テレビで見た日本対マルタの試合について考えた。
立ち上がり2分に玉田が1点入れただけ。攻め込みながら1対0のまま終わった。空港で買った新聞には「収穫なし」「超格下相手に無気力」と、きびしい見出しが並んでいる。
しかし、ぼくの考えでは、この試合をした意味は充分あった。
第一はコンディショニングの問題である。
5日前には、ドイツと試合をして、2対2で引き分けている。この試合は、日本としては気合の入ったいいできだった。6月12日のオーストラリア戦に向けて仕上げていく途中、ここで一度、ピークを作る。そして強い相手との対戦を経験する。そこで体力、気力を使って疲れた状態でのマルタ戦である。できが悪いのは、ジーコ監督も承知の上だろう。ここで調子を落としておいて休養し再び仕上げていく。一つの常道ではないか?
第二には、専守防衛の相手との試合を経験してみたことである。
ドイツとの試合は、押し込んでくる相手を跳ね返して逆襲する試合の経験だった。マルタ戦は、下がって守る相手を押し込んで、どう点を取るかの試合である。結果としては、うまくいかなかったが、経験にはなった。
それにしても、マルタのゴールキーパーはよかった。地中海の島国の超格下などと侮ってはいけない。
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