第8部 女子サッカー、戦後再出発から女子世界大会まで
3.第2回FIFA女子サッカー選手権・
スウェーデン大会 (1995)
女子サッカーが当時盛んに行われ、第1回大会3位の北欧・スウェーデンで第2回大会は開催されました。
◆地域予選概況
第1回大会同様の各地域予選を経て、本大会には下記12チームが出場を決めました。(国名の( )内数字は通算出場回数)
ヨーロッパ(5) |
<UEFAヨーロッパ女子選手権上位1〜5位・優勝はドイツ、スウェーデンは準優勝>
スウェーデン(2)(開催国)、ドイツ(2)、
イングランド(1)、ノルウェー(2)、デンマーク(2) |
南米(1) |
<スダメリカ―ノ・フェメニーノ優勝国>
ブラジル(2) |
北中米・カリブ海(2) |
<CONCACAF女子選手権1、2位>
USA(2)、カナダ(1) |
アジア(3) |
<アジア競技大会1、2位>
中国(2)、日本(2)
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アフリカ(1) |
<アフリカ女子選手権優勝国>
ナイジェリア(2)
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オセアニア(1) |
<オセアニア予選優勝国>
オーストラリア(1) |
◆本大会(1995年6月5日〜6月18日・14日間)
◇開催都市:
会場となった5都市は、イェヴレ(Gavle)、ヘルシンボリ
(Helsingborg)、カールスタード(Karlstad)、ヴェステロース、(Vasteras)、ソルナ(Solna)。
◇試合方式
第1回同様、12チームを3グループに分けた1次リーグ各グループ上位2チームと、各グループ3位チームから成績上位2チーム、計8チームによる決勝トーナメントを行う方式。
◇1次リーグの結果
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1位 |
2位 |
3位 |
4位 |
A |
ドイツ |
スウェーデン |
日本 |
ブラジル |
B |
ノルウエー |
イングランド |
カナダ |
ナイジェリア |
C |
USA |
中国 |
デンマーク |
オーストラリア |
※太字が決勝トーナメント進出 |
日本はAグループ3位でしたが、得点1、失点4、カナダ(得点5、失点13)を、得失点差で上回り、決勝トーナメントに進出しました。なお、日本はブラジルに2対1で勝ち、第1回大会以来5試合目で記録した初めての勝利でした。なお、ブラジル戦の2得点は、野田朱美選手によるものです。
◆ 決勝トーナメント
◇準々決勝
@ ドイツ対イングランド <3対0>
A 中国対スウェーデン <延長1対1、PK:4対3>
B USA対日本 <4対0>
C ノルウェー対デンマーク <3対1>
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ピア・スンドハーゲ選手(右側)
(1988年10月8日発行・
スウェーデン) |
地元スウェーデンでは、背番号4を付けたピア・スンドハーゲ選手が、1次リーグ対ドイツ戦80分に1得点をあげ、準々決勝対中国戦でもPKを成功させるなどの活躍を見せましたが、準々決勝で敗退しました。
◇準決勝
@ドイツ対中国 <1対0>
Aノルウェー対USA <1対0>
◇3位決定戦:USA対中国 (6月17日・イェブレ)
USAが中国を2対0で下し、3位を獲得しました。しかし、USAチームの大黒柱で前大会得点王ミシェル・エイカーズは、初戦(対中国)の18分に負傷退場し、準決勝まで欠場。3位決定戦もベンチ入りしましたが、ピッチには立てず、大会を通して無得点に終わるという不運にみまわれました。
◇決勝:ノルウェー対ドイツ (6月18日・ソルナ)
ノルウェーは、前半37分、ヘーゲ・リーセの得点で先制。すぐ後の40分にマリアンネ・ペテルセンが追加点をあげ、2対0のまま試合終了、初の世界一の座を手に入れました。
優勝したノルウェーチームでは、かつて「日興證券ドリームレディース」に所属したEヘーゲ・リーセ、Fトーネ・ハウゲン、Gヘイディ・ストール、Iリンダ・メダレンが主力選手として活躍しました。特にヘーゲ・リーセ(Hege Rise)は大会最優秀選手に選ばれ、ゴールデンボールを授与されています。
なお、この決勝戦では、主審をスウェーデンのイングリッド・ヨンソン(Ingrid Jonsson)が女性として初めて務めました。
◇総合順位8チームにオリンピック出場権を付与
1996年アトランタ大会の正式種目に女子サッカーが加えられ、出場枠が8カ国だったことから、第2回大会上位8チーム(除くイングランド)にその出場権が与えられました。
1位:ノルウェー、2位:ドイツ、3位:USA、4位:中国
5位:スウェーデン、7位:デンマーク、8位:日本、9位:ブラジル
*6位イングランドはイギリス代表でないことから出場資格を満たしていないため除外。
(補足)
上述のとおり、「FIFA女子選手権」と「オリンピック女子サッカー競技」とも出場選手の資格は同じため、いわゆるフル代表による2つの世界大会の位置づけにあります。以降、2つの大会を交互に取り上げてまいります。
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