第8部 女子サッカー、戦後再出発から女子世界大会まで
12.第6回FIFA女子ワールド杯・ドイツ大会
(2011)A
◆決勝トーナメント
◇準決勝
@USA対フランス 3対1
<7月13日18:00〜 メンヒェングラートバッハ・25,676人>
得点者:USA/9分 ローレン・チェニ―、
79分 アビー・ワンバック、
82分 アレックス・モーガン
フランス/55分 ソニア・ボンパストル
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準決勝特別記念消印
(USA対フランス表示) |
A日本対スウェーデン 3対1
<7月13日 20:45〜 フランクフルト・45,434人>
初先発した川澄奈穂美(INAC神戸)の2得点により快勝。世界大会初の決勝進出を決めました。10分に澤穂希(INAC神戸)のパスミスから先取点を許しましたが、19分、宮間あや(岡山湯郷)の左からのパスに川澄が飛び込みゴールに押し込んで前半を1対1の同点で終えました。60分に澤がゴール前で粘り、頭で押し込み逆転、64分には川澄の長い距離からのループシュートが決まり、スウェーデンを突き放しました。
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準決勝戦用特別記念消印
(日本対スウェーデン表示) |
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スウェーデン戦で大活躍の
川澄奈穂美選手
(「なでしこジャパン
デザインフレーム切手セット」
所収) |
◇3位決定戦 スウェーデン対フランス 2対1
<7月16日 17:30〜 ジンスハイム・25,515人>
得点者:スウェーデン/29分 ロタ・シェリン、
82分 マリエ・ハンマシュトレム
フランス/56分 エロディ・トミス
◇決勝 日本対USA 延長2対2 PK3対1
<7月17日 20:45〜 フランクフルト・48,817人>
日本は、大会を通じてのチームの成長で、粘り強く戦い抜き、6度目の出場でFIFA主催大会初の世界制覇を達成しました。 69分、1本のロングパスからアレックス・モーガンに決められ先制されました。同点に追い付いたのは終盤近くの81分、永里優季(ドイツ・ポツダム)からのクロスに丸山桂里奈(千葉レディース)が追い付き相手DFと競り合い、こぼれたボールを宮間あや(岡山湯郷)がトラップして左足で流し込みました。
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MF宮間あや |
延長前半、通算104分アビー・ワンバックに得意のヘッドで決められ、再びリードを許し、苦境に立たされました。試合時間残り3分でコーナーキックを得、宮間選手が蹴った瞬間、ニアに走り込んだ澤選手がDFレイチェル・ビューラーを背負いながらジャンプし右足アウトサイドで当てたボールは、アビー・ワンバックの肩に触れ、GKソロも及ばず、土壇場で同点に追い付きPK戦に突入しました。
なでしこのGK海堀あゆみ(INAC神戸)が見せた驚愕の集中力。1本目のシャノン・ボックスのキックは右足に当てて弾き出しました。2本目はガルリ・ロイドのミスを誘いました。3本目トビン・ヒースのキックは、完璧な読みでブロック。決められたのは4番手のアビー・ワンバックの1本のみでした。
対するなでしこは、宮間(○)、永里(×)、坂口夢穂(新潟レディース)(○)と優位に立ち、最後は熊谷紗希(浦和→ドイツ・フランクフルト)がゴール左上隅に豪快に決め、激闘の末、1986年初対戦以来24試合も勝てなかったUSAを下し、世界の頂点に立ちました。
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日本代表監督佐々木則夫 |
USA代表監督ピア・スンドハーゲ
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優勝記念大型カード
(優勝トロフィーを掲げる澤穂希Iとなでしこの選手達)
(AGON−Sports World社・ドイツ製 )
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