第8部 女子サッカー、戦後再出発から女子世界大会まで
11.第6回FIFA女子ワールド杯・ドイツ大会
(2011)@
◆地域予選と本大会出場国
注)国名の後の数字は、( )内が「FIFA女子サッカー選手権」(第1回から第3回)を含む通算出場回数、+の後がオリンピック・女子サッカー競技出場回数を示します。
UEFA(5)
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<開催国・予選免除>
ドイツ (6)+4
<ヨーロッパ予選グループリーグ首位8チームによるプレ
イオフ勝者>
フランス (2)、 ノルウェー (6)+3、
イングランド (3)、 スウェーデン (6)+4 |
CONMEBOL
(2) |
<2010スダメリカーノ・フェミニーノ 1・2位>
ブラジル (6)+4、、コロンビア (1) |
CONCACAF
(3) |
<女子ゴールドカップ1・2位。
3位→大陸間プレイオフ>
カナダ (5)+1、
メキシコ (2)
USA(6)+4
(イタリアとの大陸間プレイオフに勝利) |
AFC(3) |
<女子アジアカップ 1・2・3位>
オーストラリア (5) 、北朝鮮 (4)+1、
日本 (6)+3 |
CAF(2) |
<アフリカ女子選手権 1・2位>
ナイジェリア (6)+3、 赤道ギニア (1) |
OFC(1) |
<女子ネイションズカップ 1位>
ニュージーランド (3)+1 |
◇日本の地域予選
日本は、2010年5月に行われた「 女子アジアカップ兼FIFA女子ワールドカップ・アジア予選」に臨みました。グループリーグA組首位(ミャンマー8対0、タイ4対0、北朝鮮2対1)となり、準決勝でB組2位のオーストラリアと対戦し、0対1で破れ3位決定戦に、2011年FIFA女子ワールドカップ出場をかけました。
中国との3位決定戦は、5月30日に中国・成都で行われ、日本は18分に宮間あやのFKからのこぼれ球に澤、近賀ゆかりがからみ最後に安藤梢が決め先制。62分にも再び宮間のFKに澤穂希が倒れながらも後ろ向きにヘディングシュートをはなち、追加点を奪い、2対0で3位を勝ち取り、6大会連続の女子ワールドカップ出場を決めました。
澤選手は国際Aマッチ通算75点目、釜本邦茂選手の記録に並びました。(初得点は、15歳で初デビューした1993年12月6日、対フィリピン戦)
◆本大会 (2011年6月26日〜7月17日)
◇開催記念切手
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スポーツ振興・第6回FIFA女子ワールドカップ開催記念
(2011年5月5日発行・ドイツ)
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開催記念初日カバー
(カシェ部に開催都市地図と参加国国旗)
(2011年5月5日付・ドイツ)
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◇開催都市ごとの記念消印
大会期間中開催9都市の特別記念消印が用いられました。また開幕戦、準決勝と決勝については、対戦国名を表示した消印が登場しました。これらは女子ワールドカップでは、初めてのことであり、開催国ドイツの3連覇への期待の高さを示すものといえましょう。
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ベルリン
1試合(開幕戦) |
メンヒェンングラートバッハ 4試合 |
ジンスハイム
4試合 |
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フランクフルト
決勝を含む4試合 |
ウォルフスブルク
4試合 |
アウグスブルク
4試合 |
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ボーフム
4試合 |
ドレスデン
4試合 |
レバークーゼン
4試合 |
◇グループリーグの組分けと順位
前大会同様、出場16カ国を4グループに分け、各グループ上位2チームずつが決勝トーナメントに進出しました。
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1位 |
2位 |
3位 |
4位 |
A |
ドイツ |
フランス |
ナイジェリア |
カナダ |
B |
イングランド |
日本 |
メキシコ |
ニュージーランド |
C |
スウェーデン |
USA |
北朝鮮 |
コロンビア |
D |
ブラジル |
オーストラリア |
ノルウェー |
赤道ギニア |
※太字が決勝トーナメント進出 |
◇日本のグループリーグ戦積
勝ち点6(2勝1敗・得点:6、失点:3、得失点差:3)
第1戦 対ニュージーランド戦 2対1
<6月27日 ボーフム・12,538人>
大会初戦の難しさが目立った試合でした。立ち上がり6分、永里優季(ドイツ・ポツダム所属)のループシュートで先制。しかしながら、12分、ロングパスから高さのあるハーンにヘディングシュートを決められてしまいます。その後も攻めてはいるものの相手を突き放せませんでした。それでも、68分、宮間あや(岡山湯郷)が直接FKを右足で鮮やかに決めやっと勝ち越し、勝ち点3を得ました。
第2戦 対メキシコ戦 4対0
<7月1日 レバークーゼン・22、291人>
第2戦はメキシコに圧勝し、1995年スウェーデン大会以来2度目のベスト8入りを決めました。13分澤穂希(INAC神戸)がFKにヘッドで合わせて先制、15分には大野忍(INAC神戸)が追加点、39分にはCKを澤が再びヘッドで決め、前半を3対0で終えました。終盤の80分には近賀ゆかり(INAC神戸)からのパスを右足ボレーシュートで決め、ハットトリックを達成しました。澤は日本代表歴代最多得点記録を78に伸ばしました。
第3戦 対イングランド戦 0対2
<7月5日 アウグスブルク・20,777人>
イングランドの決定力の前に、15分にはカウンター攻撃からエレン・ホワイトに先制され、66分にはレイチェル・ヤンキーにゴール脇の角度のない位置から追加点を奪われ完敗。攻守ともに精彩を欠き、Bグループ2位で決勝トーナメントに進むことになりました。
◆決勝トーナメント
◇準々決勝
@フランス対イングランド 延長1対1 PK4対3
<7月9日18:00〜 レバークーゼン・26,395人>
得点者:フランス/88分 エリーゼ・ビュサグリア
イングランド/59分 ジル.スコット
A日本対ドイツ 延長 1対0
<7月9日 20:45〜 ウォルフスブルク・26,067人>
開催国であり女子ワールドカップ3連覇をめざすドイツを下し、2008年北京五輪に続き、2度目の女子世界大会4強入りを果たしました。北京五輪の3位決定戦でも0対2で敗れたドイツの高さとパワーに押しまくられながら、なでしこの結束は崩れることなく、延長後半まで耐えに耐えてゴールを死守。108分DFからのボールが岩渕真奈(日テレ・ベレーザ)を経て澤へ届きました。走り出していた途中出場の丸山桂里奈(千葉レディース)が澤からのパスに追い付き、GKと1対1になりながら右足でゴール左隅に決勝ゴールを決めました。ドイツに挑んで9試合にして初めて得た、大きな1勝でした。
ドイツにとっては、1999年USA大会準々決勝でUSAに敗れて以来続いていた、女子ワールドカップでの無敗記録が「15」で途絶えた思わぬ敗戦でした。
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ドイツ戦で決勝ゴールを決めた丸山桂里奈Q
「なでしこジャパン デザインフレーム切手セット
」
所収ポストカードより
(2012年3月・
販売事業者/株式会社JPメディアダイレクト)
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Bスウェーデン対オーストラリア 3対1
<7月10日 13:00〜 アウグスブルク・24,605人>
得点者:スウェーデン/10分 テレーゼ・シェグラン
16分 リサ・ダールクヴィスト
52分 ロタ・シェリン
オーストラリア/40分 エリーゼ・ペリー
CUSA対ブラジル 延長2対2 PK5対3
<7月10日 17:30分〜 ドレスデン・25,598人>
得点者:USA/2分ダイアニ(オウンゴール)
120+2分 アビー・ワンバック
ブラジル/68分(PK)、92分 マルタ
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