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ビバ!サッカー研究会・ワールドカップ座談会
サポーターズアイ 「私たち、ぼくたちのワールドカップ」

【 グループ A 】
2006年8月25日 @渋谷・ウィメンズプラザ
牛木素吉郎(司会)、栗山 裕司、近藤 詩月、山内 純子、山田 晃、藤田 直樹

<その5>

☆サポーター

◆応援風景と入場券

藤田 テレビで見ていると、会場で同じ国の人の席があまりにもバラバラで、まとまって応援できてないところもあったように見えました。開催国や近い国のように、たくさんサポーターが来ているところだといいけれど、500人くらいしか来ていないような国で席がバラバラになっちゃうと応援ゼロみたいな状態になって、さびしいですね。

牛木 その試合の対戦国には、それぞれ5000枚の割り当てがあって、場所はコーナー付近にまとまっていたはずです。そこでは同じ色(ユニフォーム)が集まっていました。国によっては割り当てのチケットがうまく売れてなくて、個人で買った人はバラバラの席だったところもあったでしょうね。

藤田 テレビで見ているとドイツは地元でスタンドを埋めているから「ああ(応援を)やっているな〜」と感じることができたけど、他の国はなんだかバラバラで一体感が感じられませんでした。

牛木 テレビカメラが、あまり応援風景をうつさなかったのかな。

近藤 セルビアモンテネグロ対コートジボワール戦は、ネットでとった切符だったのだけれど、隣の席の人も日本人でした。

山内 オランダ対セルビアモンテネグロでは、オランダ人といっしょの席に日本人がいっぱいでした。オランダ人と日本人だけしかいないような感じでした。

牛木 セルビアモンテネグロの割り当ての切符が売れなくて、リセールされたのかな。

◆サポーター気質

牛木 多くの人にとっては、ワールドカップを観に行くのは、切符を手に入れるのもたいへんですけど、出かけるために休みを取るのもたいへんですね。

山内 日本戦のチケットを3試合全部、手に入れたけど、長い休みは取れないから、3試合とも日本から日帰りで往復してみた人がいました。

牛木 1人で弾丸ツアー(宿泊なしの往復)3連続ですね。
 
山内 弾丸ツアーで来たんだけど、飛行機が遅れて、フランクフルトの空港に着いたときが、キックオフの時間だった、という人もいました。フランクフルトの空港から、カイザースラウテルンまで、タクシーを飛ばしたけど、スタジアムについたときは、試合が終わるころだったという話でした。

栗山 日本にいて、普通に暮らしているぶんには、ワールドカップも普通のスポーツ・イベントの一つのように思ったんだけどな。特別の思いで無理をする人もいるんですね。

牛木 各国のサポーターについて、気がついたことがありますか?

山田 向こうでは雰囲気がスタンドの観客のノリを呼ぶという感じですね。日本の応援との大きな違いです。
 
牛木 日本のゴール裏は、みんな同じように歌を歌い、叫んでいる。欧州のサポーターは、一人一人が、プレーに反応していて、スタンド全体が盛り上がる。そういう違いですね。
 
山田 汚いプレーにはブーイングを、良いプレーには拍手を、がはっきりしています。
 ドイツの観客は、敵味方を問わず、いいプレーには「シェーン(美しい)」と掛け声をかけていました。1960年代に日本代表チームがドイツに行ったとき、宮本輝紀のいいパスに、「シェーン」という掛け声が、スタンドからわいたという話をきいたことがありますが、それを実際に聞くことができました。

◆南アフリカ大会に向けて

牛木 次の2010年のワールドカップは南アフリカの開催です。今回のドイツ大会の体験から南アフリカでは、こうしたいというようなことがありますか?

藤田 次の南アフリカ大会は、現地に行くのは無理しないほうがいいんじゃないでしょうか? 本当に現地に行く方が楽しいかどうか? テレビでも結構、楽しめるのだから……。現地に行くのなら、現地でどう楽しむのかを計画しておく必要があると思います。試合のない日はどうするかなど。

牛木 南アフリカでは、宿泊をきちんと確保できるかどうかが問題でしょうね。事前に事情をよく調べておきたいと思います。

栗山 チケット取得は早めにスタートしたほうがいい。
 
牛木 ネット・オークションなどで、高額の切符に手を出さなくても、粘り強くやれば、まともに手に入るのですからね。

(おわり)

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