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ビバ!サッカー研究会・ワールドカップ座談会
サポーターズアイ 「私たち、ぼくたちのワールドカップ」

【 グループ A 】
2006年8月25日 @渋谷・ウィメンズプラザ
牛木素吉郎(司会)、栗山 裕司、近藤 詩月、山内 純子、山田 晃、藤田 直樹

<その1>

☆はじめに

「ビバ!サッカー研究会」の仲間たちは、ドイツで開かれたワールドカップを、みな熱心に観戦しました。
  会社を辞めてドイツに行った人もいます。無理矢理、休みを取って「弾丸ツアー」を試みた人もいます。自分で経営している会社を大会期間中は閉鎖して、テレビ中継を見るのに専念した人もいます。
  そういう仲間が集まって「ワールドカップを語る」座談会を試みました。
  おおぜいなので、いくつかのグループに分かれて、開きました。都合のつく人が、都合のいいときに集まったので、グループ分けの仕方には、意味はありません。テーマもばらばらです。
  いずれ、本にまとめようという意図で、資料交換のつもりで行った座談会です。誤解や勘違いもあると思います。とりあえず、あまり編集しないで、なまに近い形で見ていただきます。
  まず、グループAの記録から。
  
◆ワールドカップと私

牛木 はじめに、自分とワールドカップのかかわりを話してください。

栗山 ワールドカップをテレビで見はじめたのは1974年の西ドイツ大会からです。1994年の米国大会、98年のフランス大会、2002年の日韓大会は現地に行って観戦しましたが、今回のドイツ大会は日本にいてテレビ観戦でした。夜10時からの試合は全部、生中継で見ました。夜中の試合は選んで観戦しました。

藤田 ぼくは、大会期間中は、やっている会社を1ヵ月半、閉じちゃって、全試合のテレビ生中継観戦を達成しました。1974年大会から見ています。新しい選手や戦術を見るのが楽しみです。テレビで見るほうがワールドカップの全体が見られるのでいいと思っています。

山田 74年大会をテレビで観たのが初めてです。現地では1986年メキシコ大会のアルゼンチン対イングランドを初めて観ました。今回は決勝トーナメントの6試合を現地で観戦しました。
 
近藤 90年イタリア、94年米国、98年フランス大会は、家にあったビデオで見ました。米国大会のマラドーナが印象に残っています。今回はコートジボワール対セルビア・モンテネグロ、日本対ブラジル、サウジアラビア対スペインの3試合を現地で見ました。
 
山内 直前までドイツへ行くかどうか悩んでいたんですが、結局、出かけました。開幕から1週間滞在して3試合見ました。帰国後は、テレビもあまり見ませんでしたが、フランスの試合と日本の試合の中継は全部テレビで見ました。


☆日本の戦い

◆結果は予想通り

牛木 今回のドイツ大会で、日本は1引き分け2敗でベスト16進出は果たせませんでした。この結果について、どう思いますか?

栗山さん
「日本の結果は順当」
という栗山さん

栗山 順当な結果だと思います。あのメンバーが現在の日本のベストに近いと思いますが、それでも、あそこまでというのが世界の中での日本の位置でしょう。もともと、結果に期待はしていなかったので、あんなものかな、と思います。選手一人一人には、もっと期待していたのですが、一人一人の力がチームの中で発揮されていなかったように見えました。その点では残念でした。
 
藤田 実力どおりですね。順当にいけば1分け2敗だろうと思っていました。選手の選びかたは妥当だと思います。経験のため若手を入れたいところだったけど……。
  日本でテレビを見ていたので、新聞などから、日本チームについての現地の情報を仕入れようと思ったけどマスコミの報道は、量が多いわりには種類が少なかった。敗因を「気持ちの問題」と解説されても、具体的にはどういうことかが分かりません。毎日、現地で取材していて、インタビューも、わりあい自由にできたということだったのに、憶測などで論じている報道が多かったように思います。
 
山田 私の予想も1分け2敗でした。ピタリでした。ただ、初戦が引き分けのつもりだったけれど……。日本のチームは心技体のなかで技だけしかなかったように思います。チームとしての一体感がない。最終予選で中田が復帰して以降,前がかりになる中田とラインを上げたくない宮本とのギャップを修正できずに本大会に入ってしまった。コンディションも初戦がピークではなかったように感じました。
   
近藤 今回は、宮本が、とても消耗していたのが印象に残っています。ポルトガルの決勝トーナメント進出が40年ぶりだというのだから、日本はまだまだで当然かなと……。
 
◆海外組と国内組

純子@カイザースラウテルン
初戦会場のカイザースラウテルンで
日本代表・ 遠藤を応援する山内さん

山内 日本代表に期待していいのか、してはいけないのか、私にはわかりませんでした。弱いのか、強いのかもわからなかった。国内組と海外組の2つのチームがあったようなものだったけど、海外組の入ったチームには興味が持てません。国内組の方が気持ちが伝わってきます。でも海外組が代表チームに入ると、国内組はスタメンからはずれてしまう。

牛木 国内組と海外組とをいっしょにして、チームをつくるのは、むずかしかったでしょうね。サポーターの気持ちとしても、ふだんJリーグで活躍している選手を応援している人は、国内組に気持ちが入るのでしょうね。

◆暑さについて

牛木 第1戦のオーストラリアとの試合は、猛烈な暑さだったけれど、その影響はなかったでしょうか? テレビでは暑さは分からなかっただろうけど、現地で見た人は、どうでしたか?
 
山内 猛烈な暑さだった。私はスタジアムに着くまでにバテてしまった。
 
藤田 NHKは天気や気温の話をしてくれましたよ。

山田 中東で試合するときの暑さとくらべて、どうだったのでしょうか。後半、急激に動きが落ちたように思いました。

牛木 ドーハの悲劇のときよりも、暑さはきびしかったように思います。ぼくは日本の直接の敗因は暑さだったと思っています。ドイツの夏は涼しいと聞いていたけど、近年は暑いらしい。一般の家庭にはエアコンがないのがふつうだったが、最近はエアコンを買う人が増えているとのことでした。前年のコンフェデレーション・カップのときも暑かった。だから、暑い日があることは予想できたはずだけど、サポート体制の中で、あらかじめ暑さ対策はどうだったのだろうか。それを知りたいと思っています。ただ、大会の始まる前は、非常に涼しかった。寒さと暑さが交互にきたので、体調の調整は、難しかっただろうと思います。

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