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サッカーマガジン 2004年12月28日号
ビバ!サッカー

トヨタ杯の25年に大賞を!

 ジャジャーン!
 今年も鳴り物入りでビバ!サッカー恒例の日本サッカー大賞を選考する。毎年申し上げていることだが、この表彰は、いかなる権威にもおもねることなく、いかなる権力にも屈することなく、ただ、すぐれた業績を歴史の里程標に刻むことだけを目的に、独断と偏見をもって選考するものである。
 ジャジャーン!
 2004年度の日本サッカー大賞は、トヨタカップの25年にわたる功績に授与することに決定いたしまーす!
 トヨタカップの貢献については、これが最後だというので12月12日の第25回のプログラムに書かせていただいた。だから、くどくは言わないが、12月4日付けの日本経済新聞夕刊に載っていたマーティン・ヘーゲレ「欧州サッカー通信」の記事は、読んでいない人も多いと思うので、ここに紹介しておこう。 
 「1970年代末に、クラブ世界一決定戦を日本で行なうことが発表されるや、世界中のサッカーファンは驚くよりもあきれ、嘲笑したものだった」とスポーツライターのヘーゲレさんは書いている。
 「サッカー後進国の日本で、やれるわけがない」と思われたのである。
 ところが「日本の良さを世界にアピールする役目を果たし」「運営は完ぺき」「日本のサッカー界がこれほど隆盛を極めるに至った第一歩は…トヨタカップが生まれたからこそ礎が完成したのである」と、ヨーロッパの人が、ほめちぎっている。
 この賛辞は、スポンサーを続けてくれたトヨタ自動車、アイデアを生かしてくれた広告企業の電通の初期の担当者、裏方でPRを担当して苦労し続けた友人の小さな会社の人たちなどに捧げられるべきものだろう。日本のサッカーの当局者は、この成果を今後に生かすようにしてほしいものである。 
 さて、恒例により三賞も選考する。 
 殊勲賞は、JFLで旋風を巻きおこした「ザスパ草津」(株式会社草津温泉フットボールクラブ)に贈る。地方の町で働きながらプロのサッカーを育てている試みは、これからのスポーツの進むべき道の一つを示している。 
 敢闘賞は、女子サッカーの日本代表チーム「なでしこジャパン」に贈る。アテネ・オリンピックでの戦いぶりは、さわやかだった。
  技能賞は、男子日本代表チームのジーコ監督に贈る。一部のジャーナリズムの「ジーコたたき」も、どこ吹く風と、自分の方針を柔軟に貫いて、ハラハラさせながらもワールドカップ・アジア最終予選へ進出した。よかったねぇ。


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