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サッカーマガジン 2004年3月9日号
ビバ!サッカー

ビバ講座もGo for 2006!

 ジーコの日本代表チームが、2006年ドイツ・ワールドカップヘ向けて船出した。2月18日に埼玉スタジアムで行なわれたアジア第1次予選第3組、オマーンとの試合は思いのほかの苦戦、引き分け寸前のロスタイムのゴールでやっと勝った。大きな船が岸壁を離れるときは、ゆっくりと動きだすものだ。そう思えば、まあ、いいか。
 この貴重な1勝は、いろいろな教訓を含んでいる。
 第一に、中東のサッカーが侮りがたいことを多くの人が知っただろう。個人のテクニックでも、戦術能力でも、体力でも、オマーンは日本に優るとも劣らなかった。新聞に「格下の相手」と書いた「評論家」がいたが、日本はアジアのなかで決して断然の「格上」ではない。
 第二に、欧州に行っている選手を、直前に呼び戻さなければならない苦しさも理解されただろう。いまの世界のサッカーのシステムでは、これはやむを得ないことである。「予選は、いっしょに練習できる国内組だけで戦え」という意見があることは承知しているが、欧州組を主力にしたジーコ監督の方針と、それを支援した日本サッカー協会の努力を、ぼくは評価する。
 今回の予選で、この試合がいちばん重要だろうと、ぼくは思っていた。だから、苦戦の末のこの勝ち星は貴重だ。
 ところで…。 
 わが「ビバ!サッカー」は、2006年のワールドカップについて、日本代表の試合ぶりだけに血まなこになるほど、視野は狭くない。
  このページの熱心な読者を中心に開いている読売・日本テレビ文化センター北千住の「ビバ!サッカー講座」は、4月から、2006年ドイツ・ワールドカップを展望して「世界のサッカー」を考えるシリーズを展開することにした。 
4月からの次の学期では、まず、主として欧州各国のサッカーを、一つずつ研究する。町で売っている本や雑誌では取り上げないような「サポーターの視点」からの各国サッカーを見てみようというわけで、日本に在住している各国のサッカー愛好者を、毎回、ゲスト講師として招くことを計画している。 
そんな講師がいるかって?
いや、それが、何人も名乗りをあげているんだな。こんなことは、サッカー以外のスポーツでは考えられないことだろう。
ぼくたちの講座に参加したい人は、次の電話にお問い合わせを。
読売・日本テレビ文化センター北千住「ビバ!サッカー講座」


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