ビッグスポーツへの道 (3)
(サッカーマガジン1968年3月号)
構成解説/牛木素吉郎 イラスト/水島忠紀
※実際の誌面ではイラストの中にある文章を、ここでは各イラストの下に抜き出してあります。
■選手層を厚く
日本のサッカーが、ヨーロッパや南米なみの “ビッグ・スポーツ”
になるためには、さしあたって現在の日本代表チームと同じくらいのチームが日本に5つ以上なければならない。外国からは、いろいろなチームが日本にくるけど、迎え撃つ“ぬし”が相変わらずでは、そのうちにあきられてくる。
選手層を厚くするための提案第一 …・・・代表チームのほかに、23歳以下のジュニア選抜を毎年ヨーロッパへ武者修行に出すこと。第二
…・・・日本リーグの単独チームに、海外遠征と国際試合の経験を多く与えること。
■ワールドカップを目ざそう
現在の日本代表チームの実力では、アマチュアだけの世界一を決めるオリンピックが、目標だけれども、日本でサッカーが
“ビッグ・スポーツ” になることを望むのなら、将来の目標は、プロもアマもふくめて、本当の世界一を決めるワールドカップでなければならない。
これは長く、遠い道のりになるだろう。少年たちからプロ選手まで、北は北海道から南は沖縄まで、だれでもサッカーを楽しめる組織と設備を国民的関心がなければならない。
ワールドカップを目ざして、日本のサッカーをビッグ・スポーツにするための十年計画をスタートさせよう。
|
「サッカーマガジン」1968年3月号
グラビアでは「三大選手権特集」が組まれ、第47回天皇杯全日本選手権大会、第16回全国大学選手権大会、昭和42年度全国高校選手権大会が特集されている。天皇杯は東洋工業が制し、大学選手権は関大が初の日本一に。高校選手権は、山陽と洛北が優勝を分け合う。
|
|