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高橋祐幸のブラジル便り・目次
 

高橋祐幸(たかはし ゆうこう)

ブラジル・サンパウロ在住。1933年岩手県生まれ。1960年にブラジルにわたり、日本商社の現地法人(三菱商事)に35年間勤務。退職後ボランティアでトヨタカップ南米代表実行委員を15年間務め、川崎フロンターレ、大宮アルディージャのブラジル代表顧問を約8年間務めた。県立盛岡中学(旧制)で、八重樫茂生(メキシコ五輪銅メダル日本代表キャプテン)と同級生だったことがサッカーに携わる機縁ともなって、日本にもブラジルにも広いサッカーの人脈を持つに至った。


 

 


#31
甘すぎる日本のサッカー
(2014/6/23)

◆ふがいない日本の試合ぶり
  非国民だと言われようが私は大声で喚き続ける……。

  6月19日(木)、日本代表と同組のコロムビアVS象牙海岸。2対1でコロンビアの勝ち。ウルグアイVS英国2対1。ウルグアイの勝ち。
  20日(金)のイタリアVSコスタリカ。1対0でコスタリカの勝ち。フランスVSスイス。5対2でフランスの勝ち
  21日(土)のアルゼンチンVSイラン。1対0でアルゼンチンの勝ち。ドイツVSガーナは2対2で引き分け。

  どれもがW杯ならでは観られない白熱戦で「手に汗握る」とはまさにこんな試合のことかとW杯を楽しませて貰っているが……。
  19日の日本VSギリシャ戦は、テレンコ テレンコ。観るに観かねるオソマツな試合ぶりで「何が日本は世界に通用するサッカー強国になった」などと抜かしやがるのか、手に汗を握るどころか、テレビ画面に唾を吐きかけたいほどのものだ。もし私がレシフェとナタールまで観戦に行っていたとしたら「飛行機代、ホテル代、入場券代を返せ」と怒鳴り上げたいくらいのものだ。

◆ブラジルの新聞は一顧だにしない
  24日(火)のグループリーグ最終戦でコロンビアに、せめて勝つか、引き分けて欲しいなどと、もう絶対に思わないことにした。実力なし、迫力なし、能力なし 気力なし、根性なし。ナイナイづくしの坊やたちが、国を挙げてのチヤホヤ応援と ありもしないお世辞評論に勘違いいるのか、いい気になっているのか知らないが「ブラジルまで恥晒しに来たのか」と怒鳴ってやりたいくらいだ。
  私が毎日見ているブラジルの新聞 FOLHA DE S.PAULO(日本なら読売新聞に当たる)には8頁から10頁のW杯特集が組まれていて1試合1頁の戦評や解説やらが出ているが、日本チームについては、片隅にちっちゃく出ているだけで、日本代表に関する情報は僅かに当地の邦字紙でしか知りようが無い。
  ところが、邦字紙は対象牙海岸戦は「惜敗」、対ギリシャ戦は「善戦で引き分け」と伝えている。 「何が惜敗か」「何が善戦か」、バカ云うなと言いたい。
  何の緊迫感もない、ジャリタレたちの戯言にしか見えなかった試合だったことは、ブラジルの新聞が一顧だにしない試合が32代表チーム中、ただ1チーム日本だけであることが如実に証明しているではないか。

◆これがブラジルチームなら
  かりにブラジル代表チームが、こんな試合ぶりで連敗して帰国したら、選手たちは目立たぬように一人一人別々にひっそりと帰国し、監督は少なくとも数か月から半年間は外国に潜んでいなければ、待ち受けているファンにホントに襲われかねないだろう。
  それに比べて、日本チームは全敗しても、帰国すれば大勢のファンが花束を持って成田空港で「ご苦労様でした」と拍手で迎えるのだろう。
  日本のサッカーはアマチョロチームと世界の笑い者になっても仕方がないのである。
  ナイナイづくしの弱ガキどもが、まるで国民の英雄であるかのように錯覚し、モテモテに胡坐をかいている限り、日本は世界サッカーのレベルに到達することは絶対に不可能である。
  こんなことを言ったら、日本のサポーターから袋叩きにあうかも知れないが、私はこの意見を絶対に譲らないで言い続けたい。


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