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高橋祐幸のブラジル便り・目次
 

高橋祐幸(たかはし ゆうこう)

ブラジル・サンパウロ在住。1933年岩手県生まれ。1960年にブラジルにわたり、日本商社の現地法人(三菱商事)に35年間勤務。退職後ボランティアでトヨタカップ南米代表実行委員を15年間務め、川崎フロンターレ、大宮アルディージャのブラジル代表顧問を約8年間務めた。県立盛岡中学(旧制)で、八重樫茂生(メキシコ五輪銅メダル日本代表キャプテン)と同級生だったことがサッカーに携わる機縁ともなって、日本にもブラジルにも広いサッカーの人脈を持つに至った。


 

 


#1
コンフェデレーションズ・カップ
フェリペ監督の優勝に11年ぶりの感動

★横浜の歓喜の再来
 ブラジル代表チームのLUIZ FELIPE監督は私のグランデ・アミーゴである。
 1990年代から2000年の初めまで、私が15年間にわたってトヨタカップの実行委員を勤めていたときに、FELIPE監督の率いるグレミオが南米代表として訪日した。そのときに私は同行して訪日し、いろいろとチームの面倒を見た。その後も、親しい友人としてお付き合いをしている。
 2002年の日韓ワールドカップで、LUIZ FELIPEはブラジル代表の監督として優勝した。ブラジルの5度目の世界一だった。あの横浜国際スタジアムでドイツとの決勝戦を制したとき、私は大観衆の中でオイオイと泣くことを止められなかった。
 そのLUIZ FELIPEが、11年ぶりに代表監督に帰り咲き、コンフェデレーションズ・カップ2013で優勝を飾ったのは横浜の歓喜と感動の再来だった。サンパウロの自宅のテレビの前で、家族の前で、こんども、ぼろぼろとこぼれ落ちる涙を止めることができなかった。
 サッカー界から足を洗って10年になるが、久しぶりに熱いサッカーの涙だった。

★感謝のユニフォーム献呈
 日韓ワールドカップのとき、日本の人びとはブラジルチームを熱心に応援してくれた。LUIZ FELIPE監督は、そのことに非常に感激して、日本の人たちに感謝の気持ちを伝えたいと強く望んだ。
 私は、ブラジル代表チームのユニフォームに感謝のメッセージを書きサインをして額に収めて、日本国民を代表する小泉首相(当時)と、日本のサッカー界を代表する日本サッカー協会の名誉総裁高円宮殿下に献上することを提案した。
 当時の外務大臣川口順子さんに取次ぎをお願いし小泉首相に受け取っていただいた。
 高円宮殿下は逝去されたが、その後を引き継がれた妃殿下に当時の駐日ブラジル大使カンナ・ブラヴァ氏からお渡ししていただいた。優勝チームの監督からの特別の感謝の品を、たいへんに喜ばれたということである。
 2014年ワールドカップでは、LUIZ FELIPEが引き続きブラジル代表チームの監督として6度目の優勝を狙うと思う。
 高円宮妃殿下がワールドカップのさいにブラジルをご訪問され。そのときにLUIZ FELIPEが自らの口から日本での感謝と感激を伝え、お礼を言上する機会を得られることを夢見ている。


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