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◆ビバ!スポーツ時評 by 牛木素吉郎

サッカー日誌 2007

◆カップとリーグの2チーム編成◆
 Jリーグ第5節 横浜F・マリノス 0対2 柏レイソル
 (4月7日、日産スタジアム)


◆ナビスコ杯で主力温存の柏
 土曜日曜にリーグの試合、水曜日にカップの試合という過密日程が続いたので、リーグの試合とカップの試合でメンバーを使い分けるところが出て問題になった。
 なかでも柏レイソルは極端だった。先発は11人とも別の顔ぶれだった。4月4日のナビスコ杯では控えのメンバーを使って主力を休ませ、7日のリーグの試合はレギュラー組の先発だった。
 7日の相手の横浜F・マリノスは、カップの試合でも、ほぼレギュラー組だった。選手たちは中二日の連戦になったわけである。
 メンバーを落として公式戦を戦うことは、むかしから問題になっている。カップのタイトル軽視といえるし、入場料を払っているお客を欺くものだともいえる。現在では協賛スポンサーやトトとの関係もある。

◆今後の問題として検討を
 マリノスとの試合で、柏は4本のシュートのうちの2本を得点に結びつけて勝った。2点ともリスタートからチャンスだった。
 前半8分の1点目は、左のコーナーキックから。後半、追加時間(アディショナル・タイム=ロスタイム)に入ってからの2点目は右スローインから。プレーが止まった一瞬のスキにマリノスの守りの集中力が途切れたのは、連戦の疲れのせいだったのかもしれない。
 柏はマリノスの17本のシュートの猛攻をしのぎきった。集中力が続いたのは休養十分だったからかもしれない。
 柏の戦略は、ルール違反ではないといっても、他への影響が大きいから「いいじゃないか」と見過ごすことはできない。今回は処罰できないにしても、今後の問題として基本的な考えをリーグとして再検討すべきだろう。

◆同点ゴールの取り消し
 この試合では、審判をめぐる問題もあった。
 前半37分にマリノスの同点ゴールが決まったように見えたが、このゴールは取り消された。同点になっていれば、その後の展開は違ったものになっていた可能性はある。
 記者席からぼくの見たところでは、この得点は、柏の守りの連携ミスをマリノスがついたものだった。ディフェンダーが、マリノスの選手に厳しく寄られて、苦し紛れのバックパスをした。それを奪ってチャンスを作った。
 副審(線審)が旗を挙げていたので、主審がききにいって、ゴールを取り消した。しかし、ゴールに影響する反則があったようには見えなかった。
 真相はどうあれ、主審と副審の連携の不手際は明らかだった。
 マリノスは、このところ審判にも恵まれていない。

(サッカー新俳句)レフリーや同点ゴール春の夢

 

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