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◆ビバ!スポーツ時評

サッカー日誌 2007

◆Jリーグ開幕、マリノスは前途多難?◆
 横浜F・マリノス 1−0 ヴァンフォーレ甲府
 (2007年3月3日・日産スタジアム)
 

★盛り上がらない日産スタジアム
 Jリーグ開幕日は、横浜F・マリノスのホームゲームを見に行った。
 暖かい好天に恵まれたが、日産スタジアムは、あまり盛り上がらなかった。
 観客は24,466人。少ないとはいえないが、メーンスタンドもバックスタンドも空席が目立ち、ゴール裏の応援席にも余力があった。見た目には1万人あまりの感じである。
 一つの原因はスタジアムにある。
 7万人収容は、日常的に使うには大きすぎる。2万人以上の観客が入っても、がらがらに見える。
 構造もよくない。9コースの陸上競技トラックがあり、その周りにユーティリティ・スペースが広くとってある。スタンドの傾斜が緩やかである。だから、観客席からフィールドが遠く感じられる。
 サッカーを見るには、日本最悪の競技場である。
 
★試合内容も低調、後半は甲府ペース
 試合も盛り上がらなかった。
 前半5分に横浜マリノスが1点をあげ、それだけ。このゴールは逆襲速攻からである。山瀬功治の独走ドリブルはスピードがあり、みごとだったが、チャンスとしてはラッキーなものだった。
 甲府がシーズン最初の試合の立ち上がりで、リズムをつかめないでいたために得られたチャンスである。「攻撃的なサッカーをめざす」というモットーから生まれたものではない。30歳をこえているマルクス、マルケスの両外人は、後半くたびれたのか交代させられた。
 後半は甲府のほうが攻勢だった。目立ったのは攻撃的中盤の藤田健。攻めの組み立て役としては前線のスペースを狙ったパスが味方の動きとかみ合わなかったが、動きの量が多く、チームを引っ張っていた。
 
★優勝候補が辛勝スタート
 開幕日の関東での試合では、埼玉スタジアムの浦和レッズ対横浜FCのほうが注目されていた。こちらは大スタジアムに満員の57,188人を集め、おおいに盛り上がっていたようだ。前半終了間際に、横浜FCの久保竜彦が約30bの強烈なロングシュートで同点にしたのが話題になった。
 優勝候補筆頭の浦和が残り5分にやっと決勝点をあげ2対1の辛勝。しかしスタートは大勝するよりも苦戦したほうが、いい結果につながることも多い。ケガで欠場の闘莉王のポジションを、ジェフ千葉から移籍の阿部勇樹が埋めて成功したのも、補強方針の正しさを証明した好材料である。
 ガンバ大阪も地元で大宮アルディージャに1対0。川崎フロンターレも鹿島アントラーズに1対0。優勝候補が苦戦しながらも白星スタートで、今後のレースはおもしろくなりそうだ。

 

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