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◆ビバ!スポーツ時評

サッカー日誌 2007

◆Jリーグの優勝争いを占う◆
 ゼロックス ガンバ大阪 4−0 浦和レッズ
 (2007年2月24日・国立競技場)


★優勝候補の意外な完敗
 Jリーグ開幕を1週間後に控えて恒例のゼロックス・スーパーカップがあった。前年度2冠の浦和レッズと天皇杯2位のガンバ大阪。好カードである。
 結果は4対0。浦和の予想外の完敗だった。
 浦和は闘莉王、長谷部がケガ。ガンバ大阪は家長がオリンピック予選のU- 22に召集されていて、どちらもベストメンバーではなかった。
 開幕を盛り上げるための「お祭り」で、勝敗が重要な試合ではない。
 しかし、多くの人が一致して優勝候補のトップに上げていた浦和が、これほど、みじめな負け方をするとは思わなかった。ゴール裏を埋めた赤いサポーター軍団の歌声も、3点目を取られた後はシュンとなってしまった。
 ガンバのほうはチームが仕上がっている。レッズはスター選手をおおぜい抱えたが、まだまとまっていない、というところだろう。
 
★本命は浦和、FC東京対抗はガンバだが……
 競馬の予想では、本命に◎をつける。勝つための客観的な条件がそろっていて、大多数の人が1着になるだろうと思っている馬である。
 対抗には〇をつける。本命の次ぎに有力と思われる馬である。2着には来るだろうと多くの人が思っている。
 新聞社の競馬担当の記者に話を聞いたことがある。その人の話では「こういう印は必ずしも担当記者個人の評価ではない」ということだった。ふつうは、多くの人が本命と思っている馬に◎をつけ、その次に人気になりそうな馬に〇をつけるのだそうである。
 競馬の場合は、新聞の予想が馬券の売上げに影響し、ひいては配当に影響する。
 ◎や〇は「この馬が一番人気になりそうですよ」「この馬は2番人気になるでしょうよ」という指標だというわけである。
 今季のJリーグでは、さしずめ、◎は浦和、〇はガンバというところだろう。

★ダークホースはFC東京?
 競馬予想では、本命、対抗のほかに「単穴」があって▲をつける。展開しだいでは1着になる可能性がある馬である。いい足を持っているがムラがあると見られている。
 競馬記者は、▲は自分自身の考えでつけるものだそうだ。
 Jリーグの場合、単穴になりそうなのは「FC東京」かもしれない。適切な補強をして戦力のバランスがよさそうである。
 とはいえ、Jリーグの予想は、競馬予想以上に当てにならない。
 シーズン中に選手のケガもあるし、代表チームなどの試合もある。選手層は厚そうに見えても、うまくまとめられるかどうかは別問題である。
 ゼロックスで大敗した浦和は、長いシーズン中には底力を出して追い込んでくるだろう。しかし、ガンバが好調に飛び出して息切れしなければ「逃げ切り」もあるかもしれない。
 FC東京が、ぴったりついていければ、これもおもしろい。

 

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