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◆ビバ!スポーツ時評

サッカー日誌 2007

◆「特別功労賞」を浦和の山田暢久選手に◆
〜ビバ!サッカー恒例の年間表彰決定 (5)〜


★プレーヤーとして2冠に貢献
 浦和レッズが、2006年度に、リーグとカップの2冠に輝いた。選手のなかから、その第一の功労者を選ぶなら、山田暢久だと、ぼくは信じている。キャプテンだからではない。プレーヤーとして、山田の働きは大きかった。
 そのわりには、マスコミのスポットが当たってないのではないか、と思ったので、レッズ・サポーターの友人にきいてみた。
 「今シーズン、山田はなにか賞をもらったかい?」
 「記憶にないなぁ。ベストイレブンにも入ってなかったし……」
 Jリーグやマスコミの表彰に入っていなかったからって、どうってことはない。
 しかし、その功績を、公正に歴史に残すために、わがビバ!サッカーは、山田暢久選手に「特別功労賞」を贈ることにした。

★功績を歴史に残したい
 ビバ!サッカーの年間表彰は、これまで「サッカーマガジン」誌の、ぼくのコラムのなかで行ってきた。コラムがなくなったので、今回はネット上で発表している。
 もともと、表彰状も賞金もない。ただ、その功績を記録に留めるだけである。
 でも、印刷物と違って、ネットで功績を歴史に残せるのかどうか? それが人びとに伝わるのかどうか? 印刷メディアで育った古い世代の人間にとっては不安だね。
 この記事にアクセスした人は、せめてレッズのサポーターには伝わるように、ご尽力願いたい。
 ぼくは、たまたま見たレッズの試合だけで評価している。ぼくは自分の「目」に、老眼になってはいるが、自信を持っている。しかし、レッズの試合を見つづけているサポーターの目で、ぼくの評価をサポートして欲しいものである。

★最古参のユーティリティー・プレーヤー
 Jリーグでは、終盤に浦和の試合をよく見た。
 その印象では、山田はブラジル育ちの主力選手たちの中心になって、目立たないがリーダーシップを発揮していた。
 11月23日の甲府との試合は3対0で浦和が勝ち、山田は1アシスト、1ゴール。山田がブラジル育ちを動かして波状攻撃をかけていた。
 天皇杯では、準々決勝と準決勝で小野伸二といっしょに使われたときに、小野を生かしながら自分も生かしたプレーぶりに感心した。決勝戦でもブッフバルト監督が、終盤に局面打開の手を打てたのは、山田をユーティリティー・プレーヤーとして使えたからだった。
 こういう具体的な例をあげなくても、1994年以来のチーム最古参選手としての実績をみれば、2冠の機会に、その名を歴史に刻むのは当然だろう。

 

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