FIFA
Club World Cup Japan 2006
◆日本テレビの徹底全面中継を評価する◆
クラブ・ワールドカップ総まとめ(6)
(12月10日〜17日、豊田、東京、横浜)
★全7試合を3度づつ放映
クラブ・ワールドカップの試合は、日本テレビが7試合を全部、中継した。
夜のゴールデンアワーに地上波で生中継、その日の深夜にBS日テレで再放送、さらに翌日の深夜過ぎにスカパーのG+で再々放送。つまり、日本テレビは持っている地上波と衛星波のBS、CSを活用して、同じ中継を3度提供したわけである。地上波では深夜にダイジェストもやっていた。最後に総集編も放映した。
映像は海外の各国へも送られた。
徹底的なテレビ中継は、ワールドカップ並み、あるいはそれ以上である。
1990年から25回続けて手がけた旧トヨタカップ(インターコンチネンタル・カップ)の実績、多くの会場から中継している高校選手権の経験などの蓄積が生かされただろうと推察した。
★大多数の人はテレビで見る
この全面中継は、全国の指導者、プレーヤー、ファンにとっては、非常にありがたかっただろう。
入場料は高いし、決勝戦の切符は入手難だった。試合は8日間にわたって、3会場でばらばらに行われたから、ふつうの人が全部見に行くのは難しい。
テレビであれば全部、見ることができる。生中継を見逃しても、2度の再放送で見ることができる。
もともと、サッカーはスタジアムへ来て見るお客さんよりも、テレビ視聴者の数がはるかに多いのである。無理な観客動員をするよりも、テレビ中継をしっかり、やってもらったほうがいい。
というわけで、日本テレビの全面徹底中継を高く評価したい。
★スタンド観戦とテレビ視聴の違い
ただし、中継の内容がどうだったかは知らない。ぼくは7試合全部をスタジアムで見てテレビは見ていないからである。
7試合全部が、それぞれに見どころのある試合だったから、その見どころが中継で表現されているといいのだが、それは無理な注文だろう。
見どころは人によって違う。スタンドで見るときは、自分の「見方」でみることができるが、テレビで見るときは、カメラマンやディレクターが、それぞれの見方で切り取り、組み合わせたものを見る。自分の見たいものをテレビに期待できるとは限らない。
テレビとしては、ロナウジ―ニョとバルセロナの華麗な攻撃的プレーを期待していただろう。インテルナシオナルのすばらしい守りを、テレビで表現するのは難しかったかもしれない。
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