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◆ビバ!スポーツ時評

サッカー日誌  2006年12月21日(木)

FIFA Club World Cup Japan 2006
◆入場料が高すぎる!◆
 
クラブ・ワールドカップ総まとめ(2)
  (12月10日〜17日、豊田、東京、横浜)


★決勝の「カテ1」は3万円
 クラブ・ワールドカップ 2006 は、競技面では充実していたが、運営面では首をかしげたくなる要素もあった。入場料が高すぎるのは、その一つである。
 メーンスタンドとバックスタンドは、すべて「カテゴリー1」だった。入場券の大半である。1回戦では7千円、準決勝では1万8千円、決勝戦では3万円だった。
 1回戦の入場券は、あまり売れていないようすだった。外国同士のカード、世界的有名スターのいないチームの試合を7千円も出して見に行こうという人が、ほとんどいないのは当然だろう。
 決勝戦は、満員、売り切れだった。世界最高のバルセロナFCとロナウジ―ニョの人気のおかげである。しかし、3万円の入場券を自腹を切って購入したお客さんは、よほど熱心なマニアに限られていたに違いない。

★苦肉の観客動員
 東京国立競技場の1回戦と5〜6位決定戦では、バックスタンド側の入口に特別の窓口ができていた。
 サッカー協会に登録している指導者や審判員が、協会から送られた「はがき」を持参すると、その窓口で入場券と引き換えてもらえる仕組みだった。
 がらがらのスタンドを埋めるための苦肉の策である。
 FIFA(国際サッカー連盟)主催の大会から、日本のサッカー協会が切符を購入して無料で配ることになる。したがって無料券でも大会の収入にはなる。その分のマイナスは、日本の協会が引き受ける形である。
 協力している企業に入場券を購入してもらい、企業が顧客に無料で配布する形もある。高額の切符を、この形で手にして来た人もいる。

★運営をくふうして値下げを!
 こういうやり方にも「大義名分」がないわけではない。指導者や審判員に、いろいろな試合を見てもらう機会を提供できる。企業に協力してもらうことによって、新しいファン層を獲得できる。などである。
 しかし、弊害も多い。
 身銭を切って高額の切符を買って来たファンは、タダ券をもらっている人を見て割り切れない思いをする。切符をもらった人は、特権意識を持って「タダで見られるのは当然」と思うようになる。これが続くと、スポーツ競技会運営の将来が危うくなる。
 人気の薄い試合の入場料は思い切って安くして組織的な観客動員をはかる。人気のあるカードでも、一般の人が購入できる程度の価格帯の入場券を多くする。そういうくふうをしてほしい。入場料を値下げできるように、大会運営を検討する必要があるだろう。

 

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