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◆ビバ!スポーツ時評

サッカー日誌  2006年9月4日(月)

◆オシム・サッカーのつまづき?◆
アジアカップ予選
サウジアラビア 1−0 日本
(9月3日、ジッダ )


★日本は、体力的には善戦
 アジアカップ予選のアウエーの試合で日本がサウジ・アラビアに敗れた。ジッダの3日午後8時半からの試合を、日本時間4日午前2時半からテレビ東京の生中継で見た。
 日本は、体力的には予想以上によくやった。
 キックオフ時に気温32度、湿度80%という表示が出ていた。べラボーな蒸し暑さである。
 そんな中で、日本の選手たちは、よく走り、よく動いた。テレビの画面のクローズアップで、水を浴びたように汗をかいていたのは、地元のサウジアラビアの選手のほうだった。
 Jリーグの試合の翌朝に招集して日本を出発、到着するとすぐ、現地で夜間練習。これで体力がもつかと心配していたが、予想外によくやった。
 
★守備策はとらなかった
 体力(フィジカル・フィットネス)については「オシム監督は選手をよく知っているな」と感心した。常識的には、選手を休ませ、エネルギーを蓄えて試合に臨みたいところである。
 戦略については、どうか?
 アウエーの試合である。気候と時差の環境は悪い。日程にも余裕がない。予選グループの4チーム中、上位2チームが勝ち残れるという条件を考えれば、ここは「引き分けでもよし」としなければ、ならないところである。
 そういうように考えれば、戦略としては守備策が常識である。
 しかし、オシム監督は、あくまでも攻撃的に試合をするつもりだったようだ。
 後半、闘莉王が守備ラインから前線に進出し、選手交代で鈴木に代えて羽生を出したことに、それが表れている。
 
★オシム監督の「言い訳」
 日本の失点は後半28分だった。羽生の投入はそのあとで、リードされたから反撃に出ようとしたかにみえるが、テレビのベンチレポートでは、その前から、この交代を準備している。また、失点前の2度の交代は、ともに前線のストライカーである。これをみると、勝ちを狙って攻撃的に出ようとしている意図がうかがえる。
 攻撃策が失敗したからといって、守備策をとるべきだったと批判するのは「結果論」かもしれない。
 しかし「結果より内容」「敗北は最良の教師」というのは、オシム監督の事前あるいは事後の「言い訳」である。アジアカップはタイトルマッチであり、これは勝ち点1をとるべき試合だった。「オシムのことば」に迎合することなく手厳しく批判すべきことも忘れてはならない。

 

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