【ブラジルサッカー通信<6>】 コリンチアーノの絆
<文・写真 手島直幸>
◆2カ月ぶり冬のサンパウロ
8月7日うだる暑さの日本からやってきた。昼の気温は23−25度くらいだが湿度が低いので夏の軽井沢のような感じだ。雨の降る日は寒く感じ、冬だと感じる。それでも街角の温度計は14度を指している。半袖でもよいほどなのだが人々は厚手の服をまとっている。世界不況の影響は見えない。アメリカでつぶれたGMの車が多く走っている。景気が悪いと気候に関係なく暗い気持ちになるが、食事のときの人々の顔は明るく、日本と違いを感じる。
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すべてにコリンチャンスのロゴ
こちらでも携帯電話が普及している。コリンチャンスのストラップをしている。仕事である部門の課長とミーティングをもった。初対面の彼はわたしの首にかかっている携帯ストラップをみて、コリンチャンスのファン(コリンチャーノ)かと訊いて来た。いかにもと答えた。すると、課長はコリンチャンスの熱烈ファンでその経営陣に友人がいる、ホナウドにも会わせてあげようとか、しばしサッカー談義。
その次の日にも彼に会った。コリンチャンスのグッズをプレゼントされた。そのグッズには、すべてコリンチャンスのロゴが入っている。キーホルダー、プレゼン用ペンライト、メモ帳、マウスパッド、CD、選手名鑑、香水、シール。感激した。コリンチャンスとの縁が深まった気がする。
◆5試合ぶりの勝利を見る
ブラジレーロ(ブラジル選手権)は8月19日から後半戦に入る。Jリーグの1カ月遅れの日程だ。8月21日現在パルメイラスが1位を独走している。コリンチャンスは8月10日時点で4試合勝ちなしで8位と低迷していた。
8月16日コリンチャンス対アトレチコMGの試合を見た。ホテルからパカエンブースタジアムまでの20分の道をユニフォーム姿の人々に混じって歩いた。
観客数2万人のほとんどがコリンチアーノで狭いエリアに隔離された200人くらいのアトレチコファンの声はか弱い。ホナウドはケガで欠場、5月にはチームの主力だったアンドレサントスはトルコに移籍でチームの弱体化を心配していたが、エンリケなどの活躍により2−0で快勝した。6月のブラジル杯優勝でやや気が抜けた感じがしていたが、バックスのウイリアムスやシカンがしっかりすれば、これから期待できそうだ。
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